春の事件簿 其の二


バーに戻って 真っ先にカレシを見に行った
血は止まってる
額が殴られて 割れているようだ

壁に食器に…そして お店で呑んでいたお客さんの楽しい雰囲気
壊れまくってる


キキ☆「警察は…?」


Tもちゃん「お店の人呼んでくれたみたいだョ」



そか…助かった
親子が逃げないか心配なので 引き続きDらちゃんたちにカレシを任せる


Dらちゃん「キキ☆さんも血まみれだョ〜拭かなきゃ…」



キキ☆「あぁいいョいいョ 血まみれな方が警察にインパクあるから」


カバンから財布を抜き取る
もちろん警察相手なら 身分証明書がいるから
冷静に。。。冷静に。。。冷静に。。。

店外に出て警察を待った
バーの店員さんも一緒に待った
相変わらず 母親は実に自己中心的な事しか言わない


ガキ母「バス間に合わないわねぇ〜楽しみにしていたのにねぇ〜」


おいっガキ そのババァを黙らせろっ!
とか心の中で 叫んだが



営業だ 営業…ここは店だ!


今は仕事中だっ!


ここは歌舞伎町


    新宿コマ劇前だ!!



必死にマインドコントロール


警察の人が来た
一目キキ☆を見るなり こう言った




警察「あなたが
     
      被害者?」



キキ☆「いえ…殴られて怪我した連れの血です 近くにいたので…」


警察「何があったの?」
キキ☆&バー店員「いきなり店に飛び込んできて 殴ぐりかかってきたんです」


この言葉を聞いてから ガキに話を聞く警察

ガキの言い分は こうだ


『あの男(カレシ)が 禁煙エリアのここでタバコを吸っていたので注意した
 そしたら あいつは こっちを見て中指を立てて挑発した
 それで俺は カッとなって殴った 元はといえば あいつが悪い』

いやぁ実に ムチャクチャな自己中思考だな


実は ここカレシとガキの言い分が 違っている

カレシの言い分

『店外にタバコを吸いに行って 咥えタバコ(火をつけてたかどうかは不明)をしたまま
 外にあったチラシポスターを見ていた
 そしたら母親のほうが「禁煙エリアなのにねぇ…
        鉄道警察呼んだほうがいいかしら〜」と
 カレシに聞こえるように言ったらしい
 しかしカレシは その言葉を無視して 
 喫煙エリアに移動しタバコを吸い終わって戻る
 店の前に まだいたガキが 「何も言わず俺をガン視してたから 中指立た」
 そして 店の中に戻ったら追いかけてきたのだ』



符合している点は

1 禁煙エリアでのタバコ
2 中指立てて挑発した 

これだけだ…


あきれる警察
キキ☆も呆れた…


しかし どっちが「被害者?」になると 

怪我をしているカレシが被害者なのだ

だって TもちゃんDらちゃんたちが必死に カレシを押さえ込んでくれたから
相手にまったく報復していない


まぁ この場合

純粋な被害者




       お店の壁
なんですが…


警察官も カレシには
「いやぁ〜中指はいかんだろ〜ぉ?ww
 アメリカじゃそれだけで銃でバーンでしょ〜?」

これだけだ


この後の 警察の対応は 全てキキ☆がしたので
ガキと警察のやりとり細部はカレシも知らない。


「お前の注意した内容は 間違ってないけど
 それで人を殴って傷つけていいって理由にはならんだろ?
 それぐらいは お前も判るんだろ?」



と 最後には言われてました
その後です キキ☆・警察・バーの店員さんをフリーズさせて母親の台詞

ガキ母「この子はねぇ〜正義感強いんですョ

        強すぎてカッ!となってやりすぎちゃうんです」




すげぇ「我が子かわいさ」って


     なんとやらだぜ
キキ☆も 一時は子育てしたが


ここまで 馬鹿ではなかった
この母にして この子ありだ

漫画みたいだな…古典的だ…



こんな親子と絶対かかわりたくない!


こんな親子と長くかかわりたくない!



警察も「とっとと示談して かかわらない方がいいよ」見たいな事を
遠まわしに言ってくる


大賛成だ


幸い カレシの怪我も 流血の量ほどひどくなさそうだし…
カレシにも「治療費等キチンとしてくれたら 告訴しませんって事にするよ」と告げておく


警察「お店の人 どーする?壁壊されちゃったんだよね?」

店員「壁の修理費を払ってくれたら もう騒ぎにしませんョ」

ガキ「俺だけが修理費弁償かよ!?」
↑もうこの時点で反省ゼロっすねよ 
何の罪もないバーの店員に 凄んでどーするョアホや

キキ☆「いいですョ こっちも大人げなかったようですから 折半で」

バーの店員さんの顔を立てることにする
どーせウレタンの突貫造りの即席バー(期間限定営業のバーですから)だ
折半したら万円も越えないのは判ってるし


警察「あなたは どーするの?告訴する?」

キキ☆「こちらも治療費等ちゃんと保障してくれるのなら告訴しませんョ」

ガキ母「(ぱっと表情が明るくなって)そーですかぁ!助かりますぅ」

ガキ「治療費かョじゃ・あ・俺の心の治療費は どーしてくれるんですかぁ↑」


かっちーん☆


こいつアホか!



こっちが 冷静に穏便に「済ませてやろう」「してあげてる」んだぞ?


この瞬間切れた


マジ 切れた



「いいっすョ?あなたの心の治療費保障しましょうか?
「こちらの大人げない態度で あなたはさぞかし傷ついたんでしょ?
「あなたが殴った怪我の治療費を きちんとしてくれるなら
「こっちも あなたの心に受けた傷の治療費保障しますよ

「ちゃんと明細送ってくださいョ??えぇどうぞ


ざけんなボケっ


いままで冷静に勤めてたが 知るかっ!


つけあがんなっ!!ガキ!!



さすがにおふざけが過ぎたと タコよりグラム少ない脳みそが理解したのか
(タコの脳みそが生物の中で 一番小さい割合と聞いたことがあります)
ガキ「冗談だョあースイマセン冗談です スイマセン」

さすがに 警察もコリャあかんと思ったのか…

警察「相手も大人げなかったって言ってるんだから
   お前も 大人になってキチンと怪我したこと 本人に謝っとけ
   怪我させたほうが 悪いんだからな!」



そうして ガキは 帽子を脱ぎ
「やりすぎました スイマセン」と一応カレシに頭を下げた
カレシも「俺も大人げなかった」と一応その場を締めくくった


さて 示談交渉の始まりである…


其の三につづく…